暖簾の制作過程を見学するため、文字堂さんに行ってきました。
学生を連れて行きたかったのですが、残念ながら授業が重なり、
私一人での訪問です。
「KUWADATE-HAKODATE」の日除暖簾はもう縫製まで終わっていました。
今日の訪問のメインイベントは、イカスミ染めの見学でした。
弥生基地の正式シンボル(当面)の暖簾は、烏賊墨染めで制作します。
「染め」とはいうものの、実際はシルクスクリーン印刷です。
烏賊墨を染料に使う研究はずいぶん前からされていたそうです。
安定して染料(というより顔料に近いそうです)として利用できるようになったのは
最近になってからとのこと。
シルクスクリーン印刷の版の制作です。
まず図版はネガ状態の実寸フィルムに起します。
今回は暖簾の地色を烏賊墨色にするので、フィルムは背景が真っ黒です。
ここは暗室、製版用の装置です。感光材を塗った版をフィルムと一緒にこの装置にはさみ、
感光材とフィルムをバキュームで密着させた上で、左の照明器具で感光させます。
光の当たった部分の感光材だけが硬化してシルクに密着し、感光していない部分は
感光材を洗い落とすことで版ができ上がります。
でき上がった版がこちら。
粉末状の烏賊墨を溶剤を加えてインク状にします。
暖簾用の布をセットして・・・
版をセットし・・・
版の上にインクを盛って・・・
スキージをつかって、ギュギュッとインクを押さえつけながら刷ります。
版がでかいので、二人がかり。3回刷りでした。
刷り上がり!
今回はここまで。
乾いたら、熱を加えて色を定着させるそうです。
その後、縫製し、竿に差してでき上がり。完成が楽しみです。
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